全国の小学生に防災をテーマとしたオンライン社会科授業を実施しました-?田純太郎講師-

 皇冠体育,皇冠比分7年9月10日,本学教科教育学域の?田純太郎講師は,遠隔授業事業「広域交流型オンライン学習」の実施に協力しました。?田講師は,仙台市若林区の震災遺構仙台市立荒浜小学校(旧荒浜小学校)から,全国の小学生に向けて,東日本大震災や震災遺構についてオンラインで解説しました。

 「広域交流型オンライン学習」は,広島大学教育ヴィジョン研究センター(EVRI)が皇冠体育,皇冠比分3年6月から実施している遠隔授業事業です。皇冠体育,皇冠比分5年10月には,内閣府総合科学技術?イノベーション会議が主宰する「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」に採択されました。本事業では,毎月2~4回のペースで,複数の小中学校がオンラインで繋がり,歴史?政治?経済?地理?言語?文化等を共同的に学んでいます。?田講師は,東北地方における共同研究者として,本事業に参画しています(事業の詳細はこちら)。

 9月10日の授業には,広島県?北海道?鹿児島県から小学生計833名(学校数は計26校)が参加し「自然災害からくらしを守る:家や学校でのそなえと訓練だけで命を守れるか」をテーマとした学習を行いました。?田講師は,千種崇史様(仙台市防災環境都市推進室)とともに,遠隔授業にゲスト出演し,震災遺構仙台市立荒浜小学校から,東日本大震災の被害や震災遺構の必要性について解説しました。学習に参加した児童は,壊れてしまった校舎をあえて保存するのは,後世の人々に震災の経験や記憶を継承しようとしているからだということを理解することができました。

 授業を終えて,?田講師は「東北の外に住んでいると震災遺構に足を運ぶことがなかなか難しいです。しかし,オンライン上であれば,どこからでも遺構の様子を観察することができます。北は北海道,南は鹿児島まで,全国の子どもたちが,東日本大震災について真剣に学べたことの価値は大きいと思われます。今後も,ICTを活用した遠隔授業のあり方を研究するとともに,その成果を積極的に学校現場へと還元していきます。特に人口減や不登校が課題となっている東北地方では,遠隔授業を行うことの意義が非常に大きいのではないかと期待しています」と語っています。

震災遺構仙台市立荒浜小学校からの中継の様子